Endless SHOCK 2018 ~コシオカの感想及びコシオカ目線で見るSHOCK~
長文かつ重くなりました。
先に謝っておきます。
観劇前にあった不安なんて全部吹き飛んで、越岡さんがこの役を託されたこと、とても意味のあることだって思いました。今までのライバル側のお兄さんポジとは違う、
越岡さんにしか出来ないコシオカ。
ブロードウェイの街で「ユウマが何を言ってもユウマのそばにいてやってくれ。」と頼まれる。描かれていないオンまでの稽古1年、たぶんコウイチとユウマが何度もぶつかってその度にコシオカが間を取り持ってきたんだろうな。
それだけいつも見守ってきたのに、ジャパネスク15分前、コウイチとユウマの言い争いでは何も言ってあげなかった。あの事故が起きてしまうとも知らずに。
ジャパネスク階段落ち後、ユウマやマツザキの絶望した表情ももちろん、コシオカの表情見たら苦しくて苦しくて仕方なかった。
2幕傘のシーン。
ユウマは子どもの頃、屋上で雨の中踊っているコウイチを見て、ついていけないと思った。このときの孤独感とコウイチの病室を見つめるユウマの心情はリンクしていると思っていて。だから“雨”っていうのはライバル役の寂しさを表すストーリーの中で重要なもの。
例年では、最年少(カイト)が持ってくる傘を受け取らずに過ぎ去る。今年はコシオカが持ってきて、通り過ぎようとするユウマを引き留めて傘を渡す。しかもコシオカ自身がさしていた傘を。自分が濡れてまでユウマに傘を渡す=自分の身を挺してユウマを守りたいということ。一番大事なところでユウマのそばにいてちゃんと見てやれなかったこと、あの事故が起きてしまうこと、後悔してると思う。あのとき自分が止めていれば、声をかけていればコウイチは入院していなかったかもしれない。ユウマが苦しむこともなかったのかもしれない。暗転前、コウイチの病室を見つめるコシオカの表情にはそんな責任と後悔が感じられた。
Higher。
復活したコウイチがフクダ、マツザキとともにユウマを励ましに来る。戸惑いつつも楽しそうなコウイチ達に加わるダンサー。テラゲンタカイトもだんだん踊りたいっていう気持ちが出てくる。でもユウマのことを思うと踊っていいのかなっていう戸惑いもあって。そのときコシオカが「行ってきな。」といわんばかりに3人の背中を押す。3人にとって兄のような、そしてコウイチ側との架け橋がコシオカという存在なのかもしれない。
ユウマにも加わろうと話しかけるが、全く聞く耳を持たない。終盤でコシオカは自分も加わることで伝えようとする。最後の最後まで目線はずっとユウマに向けられたまま。コウイチ側だった昨年まではキラキラした笑顔で踊ってた越岡さんが、今回は切ない顔で踊ってる。ユウマ見ておけって。
こんなに切ないHigher見たことない。コシオカという役がいるだけで一気に見方が変わった。
Higher後、コシオカはコウイチの手を握る。そのときにたぶん気づいてるんだよね、コウイチの手の冷たさに。だから、リカが「あなたは病院で息を引き取ったのよ」って言った後に、コシオカは自分の手を見つめる。あの感覚はそういうことだったんだって。
コウイチ側とユウマ側の間に立つようなコシオカの存在。
今までよりもカンパニーの人間関係が立体的に見えたのはたぶんコシオカという役がいたから。
今までなかった役なのに、今じゃあのコシオカがいないSHOCKなんて考えられない。
そんな役を任せてもらえる越岡さんかっこいい。越岡担でいられることが私の誇り。